Qスイッチヤグレーザー

 

シミ取り治療の定番。
1~2回の照射でシミ部分はきれいになります。

yag当院では色素性疾患の治療にはQスイッチNd-YAGレーザーを使用しております(イスラエルAlma社製・1064/532nm) 。主に老人性色素斑などのシミやソバカスの症状に用いており、治療は1~2回で完了します。刺青やアートメイクを取る治療も行っていますが、こちらは複数の照射が必要となります。

一方、肝斑の症状がある方にはこのQスイッチレーザーを用いて「レーザートーニング」という治療を行っています。これは、肝斑部位にあえて弱めの設定で、1週間に一度くらいのペースで継続してレーザーを照射することで、肝斑が薄くなるまでの期間を少しでも短縮させようとする治療法です。

アザ(太田母斑:青アザ、異所性蒙古斑など)にも有効ですが、当院のレーザー機器では保険適応となりませんので、アザの相談でいらした患者さんには大学病院など適切な施設をご紹介させていただいております。

毛穴の引き締め治療にも用いています。洗顔、ピーリング後に黒いカーボンオイルを毛穴の奥まで塗布し、出力を落としてレーザー照射していきます。こうすることでカーボンに反応させるのです。その結果、毛穴の汚れが取れるだけでなく、熱エネルギーにより線維芽細胞が刺激されてコラーゲン生成が促され、毛穴自体がキュッと引き締まって肌のハリが改善していきます。

◆痛み
軽度~中程度。範囲が広いと針を刺すようなチクチクした痛み有り。刺青は範囲が広い場合は局所麻酔薬の注射を。
◆施術時間

数分。範囲による。治療後、冷却約10分。
◆ダウンタイム
照射部位は黒いかさぶたに。約1週間、肌色テープか専用コンシーラーにて患部を保護。その上からメイクする。

 

<Qスイッチの付いたNd-YAGレーザーについて>
Nd-YAG(ネオジウム・ヤグレーザー)はイットリウム、アルミニウム、ガーネットという3種類から成る結晶YAGにネオジウムNdを混ぜたもので、1064nmという波長を出します。深部への到達性がよいため太田母斑や異所性蒙古斑,青や黒の入れ墨(アートメークを含む)に対して威力を発揮します。
波長を半分に変換できるKTP結晶を組み込んで、532nmの波長を出すこともできます。532nmの波長は、メラニン色素に反応するとともに、ヘモグロビンの赤い色素にも反応しますので、表在性のシミやソバカス、赤やオレンジ、紫色の入れ墨(アートメークを含む)の治療に使用されています。またレーザーピーリングにも使用されています。

 

<QスイッチNd-YAGレーザー治療の原理、治療経過について>
■レーザー原理
特定の色素が存在する部位にその色素に吸収されるレーザー光を照射した場合
1.レーザー光が色素に吸収される。
2.光エネルギーが熱エネルギーに変換される。
3.その色素が熱せられる。
4.やがて熱せられた色素から周りの組織に熱が拡散し、熱障害(軽いやけど)をおこす。
それが表面のかさぶたとなって脱落します。
※一部の光は衝撃波となり、対象物を細かく粉砕し、体の中の掃除をするマクロファージが食べて処理をすることによって、色素が徐々に薄くなってゆきます。従って真皮内にあるものは治療回数として複数回かかってしまいます。

■治療経過
1.照射直後に表面の軽いやけど(ふやけ、2~3日) 。
2.薄くて濃いかさぶた(3~5日) 。
3.かさぶた脱落(3週間) 。
4.炎症後色素沈着が強くなる。
5.3~6ヶ月で徐々に色素沈着が薄くなる。
この後必要であれば追加照射となります。
※①~③の間(約1週間)は傷を保護するために、軟膏とテープを使用します。その上から化粧はできます。
※③~⑤の間(上皮化後最低3カ月)は炎症後色素沈着を少なくするために美白剤と日焼け止めを必ず使用してください。レーザーは軽度ですがやけどを生じさせるものですから、炎症後色素沈着は必発です。美白剤や日焼け止めによるアフターケアとあいまって成り立つ治療法です。


■診察から治療までの手順
診察→同意書→洗顔(メーク落とし)→写真撮影→表面麻酔(約30分から1時間)→レーザー照射→患部の冷却→外用剤とテープで傷を保護→約1週間後に再来。
※痛みに弱い方や痛みを強く感じる部位では麻酔を要します。また「まぶた」などでは注射にて麻酔を行う場合があります。別途料金が必要です。

 

<シミの種類について>
A.メラニン系疾患
○シミ(老人性色素斑)・ソバカス
これらは老化や紫外線による表皮のみのメラニン色素の沈着です。顔や肩、前腕から手背などの露出部に好発します。Qスイッチの付いたNd-YAGレーザーで治療します。

○太田母斑
これは生まれつき、または思春期頃(遅い方では30歳過ぎから)に現れてくる黒~紺、茶褐色のアザで、皮膚の真皮にメラノサイトがあり、その中にたくさんのメラニン色素が含まれている状態で、深い位置にあると青っぽく、浅いと茶色っぽく見えます。

○異所性蒙古斑
生まれつきお尻にある青いアザが蒙古斑ですが、この蒙古斑がお尻ではなく背中や腕に見られるものを異所性蒙古斑と呼びます。成人になっても消えないで残っているものに対しては、太田母斑と同様にQスイッチのNd-YAGレーザーで治療します。

○扁平母斑
生まれつき、または思春期から現れてくる茶色いアザで、状態は表皮にメラニン色素が沈着しているもので、シミやソバカスと同じものですが、このアザは再発の可能性があります。治療前よりも悪化してしまうということはまずありませんが、治療する前から必ず100%治るとは断言できません。いきなり全部を治療するのではなくアザの一部分に試しにレーザーを照射してみて、その結果を確認してから全体的な治療を行う方が安心です。

○肝斑
これはホルモンの関係で現れるシミで、やはり表皮にメラニン色素が沈着している状態です。出産後などに両頬に対称的に現れるので普通の老人性のシミと区別できます。また、経口避妊薬のピルの長期服用でも現れますし、紫外線を浴びると濃くなります。これに対してのレーザー照射は効果がないばかりか、多くの場合濃くなります。
内服薬やメラニン抑制クリーム(美白剤)、ケミカル・ピーリングで治療します。この肝斑と老人性色素斑が合併してみられる方が少なからずおられますが、その際は先ず肝斑の治療を優先して行い、その後はっきりと残っている老人性色素斑に対してレーザー治療を行います。

B.入れ墨やアートメイク
○入れ墨
入れ墨は真皮に色素が入っていますので、Qスイッチレーザーで治療します。ごく色の薄いものでは1回で目立たなくなることもありますが、平均的には5回程度の治療回数がかかります。また、黒以外の色(黄色、緑、青、紫など)ではもっと治療回数がかかり、完全には消しきれない場合があります。入れ墨の色素によっては金属(水銀など)を含んでいるものがあり、レーザー照射によって逆に変色してしまう可能性もあります。

○アートメイク
これも入れ墨と同じ状態です。全部を消さないで太過ぎたアートメイクを部分的に細くすることは可能です。

○外傷性の入れ墨
交通事故等できわめて細かい砂利などの破片が皮膚の真皮内に入り込んだままになった状態です。これもQスイッチレーザーで治療します。

上記以外の症状もご相談ください。